星月童話

2004年2月2日 アジアもの
おお、新しい〜。カスタマイズしなければ…。いつか。

先日、日韓共同ドラマをちょっとだけ見て、関係ないけどレスリーと常磐貴子の映画を思い出した。

●もういちど逢いたくて
星月童話(1999)

〈あらすじA・旅愁編〉
結婚間近で幸福の絶頂にいたヒトミ(常磐貴子)は、不慮の事故でフィアンセ(レスリー・チャン)を失い茫然自失に。彼女は新婚生活を送るはずだった香港で、一人暮らしを始める。そんなとき、偶然フィアンセそっくりの香港人・カーボウ(レスリー二役)と出会う。カーボウに彼の面影を重ねてしまうヒトミだったが、彼の側にいるうちにいつの間にか事件に巻き込まれて行き…。

〈あらすじB・アンダーカバー編〉
優秀な潜入捜査官カーボウは、恋人の自殺という過去を引きずりながら生きていた。捜査中、罠に嵌められそうになった彼は、偶然知り合ったヒトミのおかげで急場をしのぐ。その後、ヒトミの事情を知ったカーボウは、彼女の真摯な気持ちを受けとめるようになる。しかし、危険が彼らに迫っていた。

・これ、面白いんです。といっても、ちょっと種類の違う面白さなんですが。

・まず、話が大作り。日本側と香港側の話をのりでぺたっと張りました、という感じ。レスリーと常盤さんのシーンの空気が全然違う。最初の話運びが強引。
とにかく、主人公を香港へ行かせなければ!という。いっそ無駄のない作りでわかりやすいですが。

・そんで事故のシーン。とんでもなく車が転げ回って、しかもスローモーションだ。西部警察?
なんでそんなに迫力を出すのだ。リアリティ?香港映画味?よく生きてたなーヒトミ…。

・常磐さんと絡まないレスリーの出番は、これまた別の映画かと思うほどハードボイルドタッチ。その路線の話も見てみたい思ったわ。

・死んだ恋人とうり二つ、っていうのは古来愛され続ける設定ですね。でもこれを使うと話の信憑性が低くなるため、それ以上に普通ではありえないエピソードを連発しなければならぬ。その点このドラマは、『ありふれた日本人女性が→思い出の地で恋人そっくりな男と会う→しかもその男は危険な職業で→二人は命を狙われる』という、ハーレクインチックな微妙な設定で攻めてくるので妥当だと思われる(えらそう)。
もしこれが、『男の昔の恋人もなぜか常盤さんそっくりで→二人に愛の嵐が吹き荒れるが→実は常盤さんは敵の刺客だった』とかだったら…。
あら、普通のアクションものじゃないの。

・でもそれじゃ話がすっきりしちゃうんだよねぇ。私はこの映画のちぐはぐ感が気に入ってます。なんかこう、下りのエスカレーターになかなか足を踏み出せない感じというか。

・こういう痛みを抱えた二人だから、まぁそういうこともあるのかなぁと理解しようと思えば出来ないこともない展開が小賢しくてズルイ。

・きっと主役の二人に制約が多くて、こういう作りにならざるを得なかったんだろう(想像)。とにかく、レスリーはシブく、常盤さんはけなげに(一歩間違ったらヤバいけど)描かれてるから良いのではないでしょうか。

・なんたって童話ですからねぇ。うまいタイトルだ。

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