●椿三十郎(1962)
〈鞘におさまらぬあらすじ〉
大目付の画策によって、濡れ衣を着せられ監禁されている城代を救出せんとする血気盛んな若侍たち。そこへひょっこり放浪の侍・椿三十郎(三船敏郎)が現れ、彼らを助太刀することに。三十郎の豪快かつ大胆な作戦とは?
・黒澤監督はあまりに有名だが、実は作品を見たことがないという人は多いんじゃないでしょうか。私もその一人。理由としては、昔の作品だし、白黒で見にくいし、知らない俳優さんばっかりだし…それにゲージュツ作品は敷居が高いし。というわけで、敬遠してたんだけど昨今の時代劇(マイ)ブームのおかげで、ふと見る気になった。しかし数ある中でなぜこれかというと
・あるテレビ番組の映画特集を見てたらこの作品が取り上げられていて、バックにタウンページのCMの音楽(水商売の方々が会社に乗り込んでくるやつ)がかかっていたもんだから、なんか関係あるのかなぁと。私はあのCMが大層気に入っているので、ヨシ、マイファーストクロサワは「椿三十郎」に決め!ということで見てみたら
・面白い!
・えーっ、面白いじゃないの〜。
確かに最初は入りにくい。状況をいきなり説明し出すんだけど、この若者の言ってることが聞き取りにくい。誰だアンタは、と思ったら若大将だ。わか!そしたら横には青大将まで。なんだー昔は田中邦衛も普通の演技をしてたのね(でもちょっと現在の片鱗は見える)。
・と、そんな『逆・あの人は今』も楽しいんですが、それよりもやはりストーリーが面白い。話自体は単純で、味付けもシンプルだけど美味しいんだなぁ。敵と味方の内情を見せながらの頭脳合戦。登場人物の巧さ、細かい設定が楽しい。おそ松くんみたいな若侍たちや空気が読めない奥方たち、そして押入の人(小林圭樹)がもう…ニクイね〜。
・最近だったら、コミカルなシーンとコミカルなBGMはセットになっていて、ご親切にもここは笑うところだよ、と教えてくれる演出が多いけど、そんなことしなくても面白いシーンには自然と笑えてしまうんですね。
・三船敏郎は演技をしているというよりも、ほんとにそこにいた人みたいだ。世界のミフネ、さすが。やっぱり和服は顔が大きくてがっちりしてる人じゃないと見栄えがしないねぇ。
・目が慣れてしまうと白黒もいいかも。椿の色が見える気がするから不思議。
・そのまま大団円、シェーンカムバーックになるのかな?と思ったら。ううむ。
・三十郎の苦い心境と、今後の彼の成り行きを期待させるラスト。ここまで痛快娯楽劇で来て、この終わり方。粋ですなぁ。
・期待した以上に楽しかったので、またどれか見てみようっと。そうだ、この映画には「用心棒」という前作があるんだそうです。
・蛇足。結局例の音楽は劇中流れなかったような。微妙に似てたけど。しかし黒澤を見るきっかけがタウンページとは、我ながら驚き。
〈鞘におさまらぬあらすじ〉
大目付の画策によって、濡れ衣を着せられ監禁されている城代を救出せんとする血気盛んな若侍たち。そこへひょっこり放浪の侍・椿三十郎(三船敏郎)が現れ、彼らを助太刀することに。三十郎の豪快かつ大胆な作戦とは?
・黒澤監督はあまりに有名だが、実は作品を見たことがないという人は多いんじゃないでしょうか。私もその一人。理由としては、昔の作品だし、白黒で見にくいし、知らない俳優さんばっかりだし…それにゲージュツ作品は敷居が高いし。というわけで、敬遠してたんだけど昨今の時代劇(マイ)ブームのおかげで、ふと見る気になった。しかし数ある中でなぜこれかというと
・あるテレビ番組の映画特集を見てたらこの作品が取り上げられていて、バックにタウンページのCMの音楽(水商売の方々が会社に乗り込んでくるやつ)がかかっていたもんだから、なんか関係あるのかなぁと。私はあのCMが大層気に入っているので、ヨシ、マイファーストクロサワは「椿三十郎」に決め!ということで見てみたら
・面白い!
・えーっ、面白いじゃないの〜。
確かに最初は入りにくい。状況をいきなり説明し出すんだけど、この若者の言ってることが聞き取りにくい。誰だアンタは、と思ったら若大将だ。わか!そしたら横には青大将まで。なんだー昔は田中邦衛も普通の演技をしてたのね(でもちょっと現在の片鱗は見える)。
・と、そんな『逆・あの人は今』も楽しいんですが、それよりもやはりストーリーが面白い。話自体は単純で、味付けもシンプルだけど美味しいんだなぁ。敵と味方の内情を見せながらの頭脳合戦。登場人物の巧さ、細かい設定が楽しい。おそ松くんみたいな若侍たちや空気が読めない奥方たち、そして押入の人(小林圭樹)がもう…ニクイね〜。
・最近だったら、コミカルなシーンとコミカルなBGMはセットになっていて、ご親切にもここは笑うところだよ、と教えてくれる演出が多いけど、そんなことしなくても面白いシーンには自然と笑えてしまうんですね。
・三船敏郎は演技をしているというよりも、ほんとにそこにいた人みたいだ。世界のミフネ、さすが。やっぱり和服は顔が大きくてがっちりしてる人じゃないと見栄えがしないねぇ。
・目が慣れてしまうと白黒もいいかも。椿の色が見える気がするから不思議。
・そのまま大団円、シェーンカムバーックになるのかな?と思ったら。ううむ。
・三十郎の苦い心境と、今後の彼の成り行きを期待させるラスト。ここまで痛快娯楽劇で来て、この終わり方。粋ですなぁ。
・期待した以上に楽しかったので、またどれか見てみようっと。そうだ、この映画には「用心棒」という前作があるんだそうです。
・蛇足。結局例の音楽は劇中流れなかったような。微妙に似てたけど。しかし黒澤を見るきっかけがタウンページとは、我ながら驚き。
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