しんみりした映画はあとでじわじわ効いてくる。
昨日の映画は、今のメロウな気分にあまりそぐわなかったようです。
ということで、どろどろ系にチャレンジ。

●蒼き獣たち
五虎将之決裂・The Tigers(1991)

〈あらすじズラー〉
ふとしたことから、犯罪組織の金を横領した刑事たち。それぞれの理由でそれを正当化するが、仲間の一人が殺されたことをきっかけに、彼らは引き返せない暗黒の運命に引きずり込まれていく。

・なんだこりゃ!

・これはスゴイ。香港映画好きの友人に教えてもらったこの映画、調べてみると当時の香港スターの競演がよびものだったみたいです。香港ビギナーの私が知ってるのは、アンディとトニーぐらいなので、ディテイルは良くわからなかったのですが…いやでもすごかった。

・なにがすごいか。いったいどういうトーンの話なのかよくわからない。冒頭から中盤にかけて、わりと軽いタッチで、トニーとアンディの掛け合いなんかがコミカルだったりして、なるほどそういう展開か…と思いきや、途中からいきなり漬け物石を乗せられたようにどん!と重くなるのだった。

・というか、成り行きで金を着服するトニーとアンディがすごすぎる(笑)。巻き込まれた人がお気の毒…と思いきや、これまた意外な展開。あんだけ迷惑かけられたのに、誰もアンディを責めないのよね、だって明らかにアンディが悪いのに〜。なんでや〜。香港型友情の定番?

・いきなり死ぬトニー。(あれってズラ?頭落ちそうだったんですけど)おいおい泣くアンディ。つっこむ私。

・最初にもうちょっと刑事たちの立場とかを説明しておいて欲しかった。そしたら感情移入もできたかも。

・終盤に向けて漬け物石はどんどん重くなる。拷問のようだ。

・敵役とのアクションシーン。これはすごい!こっちは三人で手斧、日本刀(?)、拳銃を持って戦ってるのに、丸腰の相手に振り回される。どんだけ強いねん。ズボンが脱げて走る敵。もうなんのために戦ってるのかよく理由がわからないけど、アンディはマジだった。最初とは別人。もしかして別の話なのかも。

・情け容赦なく撃たれる敵、飛び散りまくる血しぶき、そして「責任はおれが取る」…ってアナタ。最後の最後まで衝撃的。一応は一貫しているのか。

・まいりました。やはり香港映画はすごいです。

・スター映画だからそれぞれの見せ場があるのはお約束ですが、よくわからないヌードシーンとかも用意されているあたり、サービス精神の徹底ぶりがうかがえます。

・どういうリアクションをとったらいいのか、中腰のままで見終わったような。いい感じです(笑)。

・蒼き獣で五匹の虎だもんね。作ってる間に勢い余ってこうなった、というような話でした。

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