半落ち

2005年3月7日 日本もの
●半落ち(2004)

〈あらすじザボン〉
優秀な刑事だった梶が妻を殺して出頭。警察と検察の駆け引き、スクープを狙う記者、悩める裁判官の思惑が梶の心境と交錯する。司法で裁けない人間の心のドラマ。

・わりと良かった。
淡々とした中の抑えた演技、梶を巡る様々な立場の人々の話に引き込まれます。派手さはない分、皆さん芸達者だし自然に物語に入っていける。

・んが、どうもいつの間にかポイントが切り替わって、みんなを乗せて別の線路を走って行ってしまったような印象。梶が内心を明かし出すまではタイトルの「半落ち」という言葉に沿った運びで、容疑者を取り巻く各組織の対立や取引の構造が面白かったのですが。
後半、せっかく地ならしした設定が上滑っているような感じがする。その結論では半落ちでも完落ちでも関係ないよーな気が。梶の苦悩はわかるけれども、彼自身についてはなんだかちょっと不透明。
空白の二日間にも首を傾げる。

・組織内/外関係や、弁護士・記者などの描かれ方がリアルで魅力的なので、ヒューマンなエンディングによけい物足りなさを感じたのかも。いや、それでいいんだけど、どーももったいない感が払拭できないのだなあ。

・多分導入部でわくわくし過ぎたせいか。この現象は「壬生義士伝」の時と似てる。最初盛り上がると(自分の中で)後半私立ボム(←何この変換。お色気SF学園ドラマか)じゃなくて尻つぼむ。
何にときめいたかというと、伊原検事の三つ揃い姿にです。すみません。
かっこいいですねぇ。やはり出来る男(の役)はスリーピース着用なのですよ。
それに比べて弁護士さんのスーツはいなせすぎないでしょうか。参った。

・寺尾さんを見ればルビーの指輪のイントロが頭をよぎり、柴田さんを見ればポッカコーヒーが浮かび…記憶を更新しなければ。

・全ての人がそれぞれの事情を抱えてるという設定の深い部分は、原作の方で更に楽しめるのかな。ということを期待して今度原作を読んでみよう。

・冗談みたいな直太朗ボイスにちょっと馴染めない私ですが、この歌は映画に良く合ってるような気がします。

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