「新選組!」を見てて、そういえば昔三谷さんのエッセイ集を読んだっけと思い出して本棚から引っ張り出したのが、これ。
これを読むと改めて大河ドラマの随所に三谷スパイスが効いてるなーと思う。三谷氏自身のキャラクターは確かに面白いんだけど、「イーッ」っとなるのと紙一重な感じがまた興味をそそるようにし向けてるのかなんなのか、乗せられないわよと思いつつ、つい笑ってしまうのもくやしいわけよ。

なに言ってんだかわからなくなってきたので、おしまい。
ああ、ぽかぽか。春だなぁー。春が来たよ。

昨晩は「日本アカデミー大賞」を見た。
今までちゃんと見たことがなかったので、なんとも思わなかったのですが、一つでも知った映画が候補になってると面白いものですね。

「座頭市」は色んな賞を取ったのに、なんで監督賞は取ってないのかな?辞退されたのかしらーとか、上戸彩は大人気やなぁとか、中井貴一はちょんまげの方が似合うな…などといろいろ楽しめました。

佐藤浩一が意外に涙もろいのを見て、なんか得した気分。

トニー・レオンと競演して、ウルウル対決して欲しいなー…でもそれはちょっとくどいか。
RotKを見ました。
ホットなうちに感想を書き残しておこう。

【ネタバレてます】

●王の帰還
The Return of the King(2004)

・あらすじはパス。頭がまとまらないので、思ったことを羅列。

・ゴラムを見るとどうも窓際サラリーマンを連想するんだけど、今回もよくがんばってた。だが、よく働いたと言えばやっぱりサム君、期待通りの大活躍ぶりで嬉しい。しかもめっちゃ強くなってる!

・フロドは旅に出てからずーっとグルグル(←指輪に翻弄されている様子)になってるし、ゴラムにはしょっちゅう悪さされるし、苦労人サム。暴れたくなる気持ちもわかる。エライよ。

・ミナス・ティリスは美しい。石の重厚な質感がいい。嗚呼、ファラミア可哀想。江守徹めー。葡萄食ってる場合か。

・烽火が上がるシーンはいいなぁ。壮大なノロシ。いつ上がるかわからない烽火番の人たちの姿も想像してしまいます。うーん、のろしナイス。

・しかし敵は武器に凝るね。イノシシ型のオブジェ、なかなかアートだなぁ。あの中に美術の才能がありそうなオークはいないんだけど、割と多才だ。ナズグル乗ってみたい。

・エオウィンかっこいいー!ローハンの一斉攻撃すばらしい〜。イケー、蹴散らしてまえ〜。

・すごい飛び道具、オバケ軍団。

・今回のレゴラスの見せ場は、CG過ぎてちょっと残念。前回の「お馬さんぐるり乗り」にいたく感動したので、ああいうのがもう一発欲しかった。あ、でも今回も一応飛び乗りシリーズだわ。ガンダルフにも惚れ直す。武蔵坊ガンダルフ。王様はいわずもがな!

・溶岩、あちっ。あちち!もうだめだ…今までのことが走馬燈のように…。助けてロプロスー!

・王様いいなぁ〜!私も王様になりたい!マントつけて(←王様専用の重たいやつ)冠被せてもらいたい。苦労したかいあったね。ほろり。面長な奥さんと仲良くね。

・原作途中までしか読んでないもので、最後の下りがいまいちよくわかんなかったんですが、まぁどうだっていいや、とにかくありがとうホビット!旅の仲間よ!君たちの話は楽しかったよー。あ〜あ、終わっちゃった…。

沖田総司

2004年2月15日 日本もの
時代劇チャンネルで新撰組祭りをやっていたので、つい見てしまいました。

●沖田総司(1974)

〈粗すぎるあらすじ〉
沖田総司(草刈正雄)が新撰組で活躍し、京娘(真野響子)にほのかな恋心を抱きつつもひき裂かれ、病没するまでを描く青春ドラマ。

・エライもんを見てしまった。「沖田総司」。なんて分かりやすいタイトルなんでしょう。これは「草刈正雄」でも良かったんじゃないかと思うほど、正雄バクハツです。

・しょっぱなから、草刈さんがなにやら叫びながら走ってくる。青春真っ盛りー!この沖田は等身大の草刈正雄。ものすごく自然です。いや、正雄さんがですよ。なんで人気者の彼を、わざわざ時代劇の主役にしたのか謎ですが(ロン毛マジックをかけたかったのか)、とにかく当時草刈ファンはうっとりしたんだろうなぁと思いました。今見てもかっこいいもん。声がものすごく素敵。伊藤英明君に似てる。というより、彼が草刈さんに似てる。

・なんの野心も持たずひたすら土方・近藤についていく無邪気な沖田。キャラクター造形は、ほとんど「燃えよ剣」と一緒のようです。当時から司馬遼太郎氏の影響が濃かったのでしょうか。

・真野響子かわいいなぁ。こういう雰囲気のギャル(!)は、今あんまり見かけませんねー。池波志乃は昔からあのままのようだ。彫り物しておそば配ってそうだ(←そういう役柄を鬼平でやっていた)。

・しかしBGMがよくわからん。シリアスシーンでも呑気そうな音楽なのはなんでだろう。

・あっ、こんなところに西田敏行。

・試衛館があまりにもボロいのがおかしかったです。あれだけ貧乏所帯だったらそりゃ渡りに船で京都に行くわ。大河ドラマは「シティ派新撰組」で、ほんのりライムの香りが漂っているイメージなのですが、この映画では男所帯のむさ苦しさが感じられ、妙に納得しました。

・セブンティーズ青春時代劇です。懐かし〜気分になります。
バレンタインデーにちなんだキュートな映画でも見ようかなと思ったけど、ロードオブザリングの予習・復習のほうが大事だった。
なんとか今月中に見に行きたい。scriptもそれまでに読んでしまおう。
サム君が大活躍するそうで本当に楽しみ!
胃もたれを乗り越えてついに、ミスドの景品を手に入れました。
でも、そんなにまでして欲しかったのかと言われれば、そうでもない。なんとなく、年に何回か集めてしまうんですよねー。
もう当分いいや。ゲプ。

●タワーリング・インフェルノ
The Towering Inferno (1974)

〈あらすじファイア!〉
サンフランシスコにそびえたつ「グラス・タワー」の落成日。ビルの135階ではオープニングパーティが開かれ、オーナーは得意満面。そんな中設計士のダグ(ポール・ニューマン)は配線資材の欠陥を発見。ダグの不吉な予感は見事的中、火災が発生する。火はあっという間に燃え広がり、ビル中パニックに。消防隊長オハラハン(スティーブ・マックイーン)は的確な判断で局面を乗り切ろうとするが、予想を上回る大惨事が待ち受けていた…。

・パニック映画の始祖鳥(?)と言われる映画だけあります。さすがに古くさい感はありますが、最近の映画のいやがおうにも盛り上げるBGMの挿入があまりないせいか、かえって怖いです。

・音がないぶん、ドキュメンタリーを見ているような感じもする。まるで実際に起きたことのように。

・オハラハン(←かわいい名前)がシブく落ち着いているので、もっとあわてなくてもいいのか?とハラハラ。しぶしぶパーティを中断するビルオーナーも『会場を一階に移して仕切りなおしましょう』って、アンタ…。キーッ、ハラハラ。

・パニックものには緊急の場をよけい混乱させる人物が欠かせないけど、それもこの映画の影響なのでしょうか。ここでは、どうにも救いがたい娘婿が大活躍(?)。しかも、無情なまでにもイヤな奴として描かれています。

・火災に巻き込まれる人々のストーリーが様々織り込まれているのですが、アメリカ人だなーと思うのは、別れのシーンに必ずチューするんだよねー。別にいいんですが、もういいから早く!早く逃げろ!と。志村後ろー!と同じ心境になります。

・映画をあまり知らない私でも、大物スターが総出演しているのがわかります。O.J.シンプソンはずっとニャンコを抱いていたのでしょうか。
マックイーンは任務に忠実な、情熱を秘めた男を演じていて、良かったです。あんな人が助けに来てくれたら、安心できる。

・ところでこの映画は、旧約聖書の「バベルの塔」の話をモチーフにしているんだそうです。慢心して高い塔を建てた人々が、神の怒りを買うという。なるほどねー。こういう角度から見るのも楽しいですね。

・ちょっと長いけどね。

・蛇足。かの名作『お父さんは心配症』の中にこの映画のパロディが載っているんだけど、映画を見てから読むと面白さ倍増。あーみんエライ。
アイテムレビューにすると、ちゃんとあらすじも付いてくるんだなぁ。
書かなくてもいいか…。となると、なんとなく書きたい。

● リベリオン
Equilibrium(2002)

〈arasuji=kata〉

第三次大戦後の近未来。戦争による破滅を未然に防ぐため、人々は『ファーザー』の支配を受け、薬を使って自らの感情を抑制している。しかし中には反乱者も。それら抵抗勢力を驚異の技、ガン=カタでもって制圧するのがクラリックだ。プレストン(クリスチャン・ベール)は第一級のクラリックであり、妻や同僚の粛正にも心を動かさない男。だが、あるハプニングから、彼の感情が波打ちだした…。

・あはは。あははは。

・面白い!「フェイス・オフ」とか「ID4」と同じカテゴリーに入れておこう。
あれとこれとそれをくっつけたら、かっこいいぜ、おい、とか思ったんだね。さすがだ。帽子を脱ぐぞ。これは西洋人ならではの発想なのかもしれない。

・ガン=カタだけじゃなくて、話の方もうまくつっこめるように作ってあります。助けると思わせといて…、とか裏切られると見せかけて…、とか。

・あと、犬。犬ですよ(笑)。
あれはまさに「不良少年が雨の日にそっと子犬を拾う」=カタですね。うーん、わかりやすい!

・SFチックな背景なのに、クラリックの送迎車は普通のセダン。イクイリブリウムももうちょっとドドーンとした建物がよかったな、白い巨塔とかバビル二世のおうちみたいなさ。

・終盤に向けて、急げ資金が尽きる!といわんばかりに猛スピードで話が進み、あっさり(本当にあっさり!)敵が倒されていくのもお楽しみ。

・冒頭のアクション、白黒点滅するの面白かったな。線香花火みたいだったわ。あと敵が倒れたあとにボン!て爆発するのとか、まるっきり時代劇。
作ってる方もたまらなく楽しかっただろうな〜。

・魔女裁判に、チャンバラに、中国拳法。
組み合わせ方がうまかった。日本人も負けてられないぞ。
小林旭の渡り鳥シリーズとか(見たことないけど)対抗できないかしら。

・息子の絡ませ方がよかった。うーん、これが一番良かったかな。続編を作るのなら、息子主役でウンリュウ=カタで。

・こういうのを見ると、似たような雰囲気でも、やっぱりマトリックスはかかってるお金の規模が違うなぁと思う。でも、今となってはこっちの方が勢いがあるかな。

・蛇足。クリスチャン・ベールは北島ファミリーの一員にも見えるが、笑顔がすてき。彼がにっこりする映画が見てみたい。
数少ないながらも今まで感想を綴ってきて、なんとなく自分の好きな映画の傾向がわかってきたような気が…しないなぁ。

・カッコイイ映画?
ミーハーだから、当然かっこいい話は大好き。
だけどその「カッコイイ」ディレクトリの中身がまだはっきりしない。

・好きな俳優?
惚れ込むほどの俳優さんにはまだ出会っていない。
どの方面にいるのかも見当がつきません。

・好きなジャンル?
アクションもの?ヒューマンドラマ…、青春コメディは好きかな。うやむや。

…なんだかまだまだ漠然としてます。
考えをまとめる練習もかねて、感想文を書き始めたのだけれど、読み返してみると、やっぱり意見がはっきりしないのがよくわかる。どっちつかずなのよねぇ。
白黒はっきりつけてみたいぞ。無理か。

・これから見てみたいもの(覚え書き)
聖書を題材にしたもの。アメリカ青春バカコメディ。史実系ドラマ。三流SF。ちょっとホラーにも手を出してみようかな…。
もー「エースをねらえ!」が面白くてしょうがない!
こんなにドラマが待ち遠しいのは久しぶりです。
企画した人、あっぱれ。
何がそんなに面白いのかなぁ。
きっと、自分が十代だったら確実にコキおろしてたと思う。
あの頃私はひねくれ者だった…。まぁ、ティーンエイジャーにはありがちですね。
今となっては、ひろみってかわいいなー、お蝶夫人かっこいいー、先輩三人組すてきー、コーチ…!うっとり、てな具合。
これは原作世代のノスタルジーなのでしょうか。
70年代味を現代風味に。なかなかテイストがよろしい。
おかわりー。

星月童話

2004年2月2日 アジアもの
おお、新しい〜。カスタマイズしなければ…。いつか。

先日、日韓共同ドラマをちょっとだけ見て、関係ないけどレスリーと常磐貴子の映画を思い出した。

●もういちど逢いたくて
星月童話(1999)

〈あらすじA・旅愁編〉
結婚間近で幸福の絶頂にいたヒトミ(常磐貴子)は、不慮の事故でフィアンセ(レスリー・チャン)を失い茫然自失に。彼女は新婚生活を送るはずだった香港で、一人暮らしを始める。そんなとき、偶然フィアンセそっくりの香港人・カーボウ(レスリー二役)と出会う。カーボウに彼の面影を重ねてしまうヒトミだったが、彼の側にいるうちにいつの間にか事件に巻き込まれて行き…。

〈あらすじB・アンダーカバー編〉
優秀な潜入捜査官カーボウは、恋人の自殺という過去を引きずりながら生きていた。捜査中、罠に嵌められそうになった彼は、偶然知り合ったヒトミのおかげで急場をしのぐ。その後、ヒトミの事情を知ったカーボウは、彼女の真摯な気持ちを受けとめるようになる。しかし、危険が彼らに迫っていた。

・これ、面白いんです。といっても、ちょっと種類の違う面白さなんですが。

・まず、話が大作り。日本側と香港側の話をのりでぺたっと張りました、という感じ。レスリーと常盤さんのシーンの空気が全然違う。最初の話運びが強引。
とにかく、主人公を香港へ行かせなければ!という。いっそ無駄のない作りでわかりやすいですが。

・そんで事故のシーン。とんでもなく車が転げ回って、しかもスローモーションだ。西部警察?
なんでそんなに迫力を出すのだ。リアリティ?香港映画味?よく生きてたなーヒトミ…。

・常磐さんと絡まないレスリーの出番は、これまた別の映画かと思うほどハードボイルドタッチ。その路線の話も見てみたい思ったわ。

・死んだ恋人とうり二つ、っていうのは古来愛され続ける設定ですね。でもこれを使うと話の信憑性が低くなるため、それ以上に普通ではありえないエピソードを連発しなければならぬ。その点このドラマは、『ありふれた日本人女性が→思い出の地で恋人そっくりな男と会う→しかもその男は危険な職業で→二人は命を狙われる』という、ハーレクインチックな微妙な設定で攻めてくるので妥当だと思われる(えらそう)。
もしこれが、『男の昔の恋人もなぜか常盤さんそっくりで→二人に愛の嵐が吹き荒れるが→実は常盤さんは敵の刺客だった』とかだったら…。
あら、普通のアクションものじゃないの。

・でもそれじゃ話がすっきりしちゃうんだよねぇ。私はこの映画のちぐはぐ感が気に入ってます。なんかこう、下りのエスカレーターになかなか足を踏み出せない感じというか。

・こういう痛みを抱えた二人だから、まぁそういうこともあるのかなぁと理解しようと思えば出来ないこともない展開が小賢しくてズルイ。

・きっと主役の二人に制約が多くて、こういう作りにならざるを得なかったんだろう(想像)。とにかく、レスリーはシブく、常盤さんはけなげに(一歩間違ったらヤバいけど)描かれてるから良いのではないでしょうか。

・なんたって童話ですからねぇ。うまいタイトルだ。
ポンデリングが好きで、そればっかり食べてたら気分が悪くなってきた…。苦しい〜。なんでもほどほどにしなければ。 

幕末にばかりトリップしてても何なので、ちょっと気分を変えてみよう。

●ビューティフル・マインド
A Beautiful Mind (2001)

〈あらすじは夢また夢〉
「僕には数学しかない」。全てを研究に傾ける男ナッシュ(ラッセル・クロウ)は、その才能ゆえにもがき苦しむ。親友チャールズに支えられMITに就職するが、やがて政府の諜報活動に協力する羽目に。ストレスのあまり挙動不審になるナッシュを心配する妻(ジェニファー・コネリー)が精神科医に告げられた真実とは…。

・面白い。こういう伏線と展開は好き。まんまと騙された。

・なんというかですね、話の内容自体に惹かれました。結局ナッシュは、彼の作り出した人物達と縁を切ることができなかった。いつまでも、いつまでも彼に干渉し続け、または遠くで見守り続けている。ナッシュも今では、それが非現実であることを理解しているけど、その非現実をリアルに体験している。

・空想によって恐怖を味わい(パーチャー)、またそれによって癒されもする(チャールズ)。人が生み出す力ってすごい。

・どう表していいか思いつかないけど、ナッシュの想像力の豊かさには感服した。本人の立場を考えると非常に辛いだろうと思うけど。

・ところで映画では実話をずいぶんとはしょっているらしいですね。実際のナッシュ博士のマイナスポイントが描かれていないとか。とにかく泣かせることに重点を置く制作者はプロだよねぇ。このラストで泣かないやつはいねーよなぁとか会議で言ってるプロデューサーの顔(知らないけど)が目に浮かぶ。かえって好感が持てます。

・あの人たちずっとナッシュと「いつでも一緒」なんだろうなぁ。微笑ましく思ってはいけないだろうか。紆余曲折のあと、問題を受け入れつつも自分のペースを取り戻して日常を生きていく。こういう話は好きだ。

・蛇足。ラッセル・クロウの腕が、腕がー。世界の中野浩一の太ももより太い(目測)。もうちょっと華奢だったらなぁ!オドオド演技は良かったけど。

御法度

2004年1月23日 日本もの
● 御法度(1999)

〈禁断のあらすじ〉
新撰組に入隊した美貌の剣士・惣三郎(松田龍平)と、衆道家(?)田代(浅野忠信)。惣三郎を巡って争奪戦が始まり、おぼこかった惣三郎も徐々に魔性の男に変化していく。見かねた土方(たけし)は監察の山崎(トミーズ雅)に惣三郎に女遊びを教えるように指示するが、らちがあかない。どころか、山崎まで惑わされそうになる始末。惣三郎に言い寄っていた隊士が闇討ちされ、田代に嫌疑がかかる。局長は、惣三郎に田代を討つように命ずるが…。司馬遼太郎原作。

・これは原作を読んでました。原作のイメージとしては、「ストップ!ひばりくん」です。そんなこと言う人いないかもしれないけど(笑)。山崎と惣三郎の下りなんか特にそこはかとないおかしみがあります。それで、映画ですが、

・話の内容はけっこう原作に忠実です。セリフもそうだけど、細かい描写まで。たとえば土方が口を濯いだ、とか近藤の口に笑みが浮かんだとか、そういうのまで拾ってるのが面白い。大意を掴んで脚色してるんじゃなくて、そのままストレートに映像にしましたって感じ。

・なのに、やっぱり人のイメージというのは一人一人違うものですねぇ。そうかー、大島監督にはこう見えるんだーという点で感心。キャスティングが妙。全員目が死んでる(笑)。一見元気そうに見える武田真治も実はどこ見てるかわからない。こんな人たちばっかりよく集めてきたなぁとさらに感心。

・この話はとにかく惣三郎の存在感にかかっているのですが、松田龍平君はその点クリアしてると思います。垂涎の的になるほどの美貌かどうかは置いといて、あんたいったいなに?感は十分に漂わせているのでOKです。デビュー当時の吉川晃司に似てる。それって美貌?

・剣術シーンは別として、皆さんに躍動感がない。操り人形のようだ。色味もほとんどない。なかなか面白いです。怪しい世界の住人を自然すぎるほど表しているのが浅野君。これは上手いっていうのでしょうか。

・パラレルワールド新撰組の雰囲気が楽しい。

・ラストの惣三郎が沖田に懸想、というのにはなるほどーと思いました。大島監督の空想が膨らんだ所なんでしょうか。私はちょっとそれは余計かなと思ったけど、サスペンス効果を上げるためかな?

・雅とかざこばとか。どうせなら南光さんとか、中田ボタンとかも出して欲しかった(笑)。

・惣三郎、「壬生義士伝」の中に入れて見たいなぁ。

壬生義士伝

2004年1月22日 日本もの
年末以来幕末づいているので、新撰組モノを見てみました。

●壬生義士伝(2003)

〈人情派あらすじ〉
新撰組の考試を難なくパスした南部藩士・吉村貫一郎(中井貴一)は凄腕なのに他の隊士に嘲笑されるほどの吝嗇家。その理由のすべては故郷に残した家族を守るため。同隊の斉藤一(佐藤浩一)は彼を苦々しく思いつつ、一目を置く。やがて時勢は急転し、鳥羽伏見の戦いで幕軍は追いつめられ、吉村は郷里の家族を思いながら、壮絶な死を遂げる…。浅田次郎原作。

・これは原作を先に読まずに見た。なので、比べる楽しみがないのですが、単独で見ても良かったです。何が良かったかというと、

・まず、話の冒頭から、タイトル、キャストの名前が出るまでがすごくかっこいい。屋敷を上からずーっと撮り下がってきて(なんか専門的な言い方があるんだろうけど、知らないので)、武士達の打ち合いシーン、中井貴一のバックの濃い緑の山、新撰組の映える衣装、緊張感を高めるナイスBGM。あの、貴一さんの横顔に、中井貴一と入るクレジットの位置が良いです、細かいけど(笑)。壇上で斜に構える佐藤浩一がかっこいい〜。

・中井貴一も上手いなぁと改めて感心した。今まで、意識したことがなかったけど。どうも、私のイメージでは、いつまでも肩にオウムを乗せている印象があったのですが、今回それも払拭されました。ただ線が細いのがちょっと残念。

・そんなわけで物語の最初にミーハースイッチが入ってしまったので、役者にばかり目が行ってしまった。だけどキャスティングが良いので仕方があるまい。塩見近藤と堺沖田はいいですね〜。得体の知れない感が漂いまくり。この二人の間では土方さんはさぞ苦労しただろう。伊東もいい味出してるし、殺伐新撰組の中の「いい人」吉村がうまく際立ってます。それにしても喀血して笑う沖田総司。コワオカシイ。この方、大河では山南さんですよね。自分の役に切られるのかな?

・吉村サイドの話も良かったですよ、景色は美しいし、家族愛も暖かく描かれているし。しかし丸美屋さんとチビノリダーの登場によって、感動のスイッチを押し損なったようです。どうにも三宅裕司が出てくると、リアリティがそぎ落とされていって、だんだん可笑しくなって来てしまった。

・いったん話に乗れなくなると、あとは単に物語を追うだけになってしまう。家族に辛い思いをさせることを承知で脱藩し、新撰組に入隊する経緯、海よりも深い夫婦愛、親子の絆などウルウルポイントがいっぱいなのに。最初でワクワクしすぎた。反省。

・後半最大の見せ場、吉村が心情を吐露して、果てて行くシーン。まるで、歌舞伎のように泣かせる所です。もし、違うときに見て、ここに至るまでに気持ちが盛り上がっていれば、大いに泣けたであろう。しかし、今回図らずも(長いなー)と思ってしまいました。あれだけ家族に思い入れがあって、いわばそのために殉死する役柄だから、そりゃ語り出したら止まらないであろう。すごくわかるけど、三宅裕司のおにぎりでなんだかツボにはまってしまい、ええい、早くせい!と思ってしまいました。罪悪感。

・ミーハー心と仏心は両立しないのか。今度見るときは、正しい気持ちで見よう。

・話の感想としては、度を超した家族愛は、時には彼ら自身を苦しめることになるのではないかと思った。幸福な時は良いけれど、困窮の極みにあって互いに思いやり、かばいあい、遠慮しあい…の状態が続くとさらに苦しい局面に導くことになるかも。この話みたいに親の愛情が深すぎると、それを受ける子供も大変だなぁと思う。

・切ないお話でした。いやほんとに。原作も読みます。
甦った。良かった。

● ブエノスアイレス
春光乍洩 Happy Together(1997)

〈タンゴなあらすじ〉
香港からはるばるアルゼンチンに流れてきた男カップル。A(トニー・レオン)は自由奔放なB(レスリー・チャン)に振り回されっぱなし。微妙な感情な動きで、ラブラブになったりののしりあったり、お互いにくたびれ果てている。その後Aは純朴な青年に出会い、このラブ無間道からの脱出を試みアルゼンチンを離れ、Bは一人残される。ズンチャッチャ。

・アルゼンチンかー。あそこは母を訪ねていくところなのに、時代は変わった。

・また王家衛監督なのだ。私ってチャレンジャー。色々思うに、こういう作品は話がどうとかじゃなくて、心の目で見ろ!行間を読め!ってことなんだろうなぁ。話の全体を包み込む雰囲気を楽しむものなんだろうなぁ。だから考えちゃいけないんだ、感じるんだ感じるんだ…。

・と、言い聞かせて見ましたよ。だけど、そうやってることがすでに失敗なのね。いや、私だってそんな野暮な人間じゃないつもりだから、切っても切れない愛情の辛さとか、ふとしたことに切なくなる気持ちとかはくみ取れますが(ほんまかいな)、それが自分の懐にずしっ!とはこなかった。

・なんかよくわからんなー。と言うのは、なんかちとクヤシイのである(笑)。

・結末もよくわからん。なんで、ラストはあんなにさっぱりした顔してんの?アルゼンチンに残った恋人のことはもういいの?屋台がうまかったの?うーん。なぜだー。

・そもそもストーリーがある、と思うのがよくないのかも。場面場面で何か印象づけようとしてるのかな。印象に残ってるシーン…。うーん、中華料理作ってるとこか。

・面白いと思ったのは、地球の裏側に行っても、中華料理を作り、中華料理店で働いていることです。どこにいても中国人は自分を見失わない人たちなんだなと感心した。でも監督はそんなとこを見て欲しかったわけではなさそうだ。

・そうか。私って自分がどう見るというより、どう見て欲しいのかにこだわっている気がする。だから、ストレートに感想がでないのかも。これって変だな、我ながら。だから自分の意見に自信がないのかー。いかんいかん。

・というわけで、思ったことをはっきり書きます。
面白くありませんでした。むー。でも、なんで面白くないのかが気になる映画ではあります。

・あと気になった点。ラストにトニーが着てたセーターが、昔ビートたけしがよく着てたような、よくわからん柄物だったのがちょっとコケた。
グゲボ、ゲボゴボッ。
今だったら沖田総司が喀血するシーンが演じられるかも。
ああ、いつまで治らんのじゃー。
今までこんなに風邪が長引いたことなかったんだけどなぁ。やれやれ。

テレビばっかり見てます。

・「エースをねらえ!」を見た。面白いじゃないの。今期のテレビは語尾に「!」が付くのがアタリかも。意外に楽しかった。

・少女漫画の香りをぷんぷん残したまま今風にアレンジしてるし、特殊効果も大変にマンガチック。チャーリーズエンジェルに似た感を受けた。映像の色もなんか似てる。ものすごいスピードで話が進むのも似てる。「おバカさわやか系」でスポコンもの。いいぞー。

・少女漫画のアイデンティティ、それはお蝶夫人のリボン。やはりこれがないと。お蝶夫人、以前姫川亜弓も演じておられましたよね。縦ロール専門でこのまま進んで欲しい。出演者は今時の人たちなのに、中身が原作の時代のまま。セリフ回しも懐かしい雰囲気だ。ありえなさすぎて、ありそうなとこがスゴイ。

・ゴエモンってほんとの猫だったんだ。あんなマスコットみたいな猫いないか…。

・テニスやりたくなってきた。単純だ(笑)。
うーん、また風邪をひいてしまった…。
年末はお腹の風邪だったが、今度は喉の風邪。ついてない。
おかげでレンタルショップにも行けず。こんなことならポ○レン解約するんじゃなかったなー。

そんなわけで映画じゃないけど、大河ドラマについてちょっと書く。

・今年は「新撰組」。あ、「新撰組!」か。このびっくりマークは、三谷氏の意気込みを表しているのでしょうか。幕末ものだから、勢いがあっていいですね。

・私は大河のオープニングが好き。いかにもたいそうなドラマが始まりますよ〜という感じがいいじゃないですか。だから去年みたいな寂しいオープニングはちょっと。お気に入りは「元禄繚乱」。今年のもいいですね。隊士がばらばらと駆け抜けて行く様子が青春モノを物語っているようで。

・なんだけど、物語の幕開けがいまひとつだったなー。登場人物を紹介していく冒頭はテレビゲームみたいだった(イメージです。マリオ以来ゲームしてないから)。短いフレーズの音楽がゲームのBGMみたい。客をぐぐーっと引き込むハズのチャンバラシーンもなんか迫力不足。やっぱり昔のゲームの画面みたい。「セーブしますか?」とか出そうだった。残念。と、思ったのはやっぱりラストサムライがまだ頭に残ってるからかも。あれと比べたらアカンわ。

・それを除けば、時代の変流を感じさせる話になりそうな話(ややこしいな)。幕末というだけでもエピソードはいっぱいあるし楽しめそう。とりあえずテレビは「白い巨塔」とコレは見ようっと。

・確信したのは、今年はニャー語が来る!以前から巷ではちらほら語尾にニャーがつき始めてたけど、今年は本格的にニャーが来るね。竜馬も使ってたもん。新しい時代が来るにゃー。

・三谷さんの小賢しい脚本にうまく乗れるか、途中で嫌になるかが私のポイント。今のところ面白くなりそうです。期待。

大英雄

2004年1月8日 アジアもの
そして楽園の瑕の双子といえばコレ。

●大英雄(1993)
シャチョウ英雄傳之東成西就

〈アホアホあらすじ〉
とある国の王妃が西毒(トニー・レオン)と結託して国を乗っ取ろうと画策することから起こるドタバタ劇。王女(マギー・チャン)やその婚約者、お坊さんなんかを巻き込みアホパワー全開で、最後は大団円。明けましておめでとう!(←正月映画だったらしい)

・ウラ楽園の瑕とも言える話。キャストがほとんど一緒。なんでも、楽園の瑕の撮影が滞っている間にぱぱっと撮っちゃったんだそうです。でも同じ素材を扱っていながら、似てもにつかぬアホコメディ。

・しかもただのアホではないよ。コントの基本みたいに超ベタなのだ。なんの技も使わない、スタンダードなオチで笑わせるまっとうさ。いにしえのスター隠し芸大会みたい。マチャアキが出ててもおかしくないぞ。

・テーマのどこにも愛がない、あるのはしょーもないギャグばかり。ああ、アホアホって素晴らしい〜!
こんなことに真剣に取り組んでいるスタッフ・キャストを思い浮かべると一層楽しめます。

・あんな大スターがこんなことを…っていうのでおかしいのかも知れないね。

・これを見て以来、レオン・カーフェイを見ると心が和みます。ほっこり。

・今時こんな映画はありえないけど(香港でも?)、こういうのが年に一本ぐらい作られても面白いんじゃないかなー。でも日本では内輪受けみたいなので終わっちゃいそうだね。内輪受けがエンターティンメントまで行かずにウケちゃうんだもんね…。

・やっぱりレスリーはきれい。どういうこっちゃ。

・しかしこの二つの作品は、どっちを先を見るかによって役者の印象がぜんぜん変わりそう。

楽園の瑕

2004年1月7日 アジアもの
遅ればせながら謹賀新年です。
遅ればせながら、紅白では布施明と和田アキ子が良かったです。
歌謡曲に郷愁を感じる年代に、猛スピードで突入しつつあります。
もともとノスタルジー好きの私なので仕方ないですが、昭和は遠くなりましたね…(遠い目)。
今年も後ろを向いたり、前を見たりしてモソモソ進んでいこう。

昨年香港映画に好印象を持ったので、何作か見てみました。

●楽園の瑕(1994)
東邪西毒・Ashes of Times

〈叙情派あらすじ〉
昔の話。砂漠の村の外れに、殺し屋の仲介業を営む孤独な男(レスリー・チャン)が住んでいた。後に西毒と呼ばれるこの男は、感情に流されることはない。愛に絶望しているからだ。彼のもとには時々客が訪れる。過去を忘れたい男(レオン・カーフェイ)、盲目の武士(トニー・レオン)、嫉妬に狂う女(ブリジット・リン)…。それぞれの愛が糸のようにお互いに絡みあい、せつなさを生む。嗚呼、あらすじを書くのも難しい、情緒の世界の物語。

・なんでこれを手にとったかというと、映像がきれいそうだったのと、キャストに知った名前が多かったから。それもそのはず、当時のオールキャスト勢揃いなのだそうだ。しかも監督は王家衛。

・ウォン監督と言えば、まえーに「恋する惑星」を劇場で見たっけ。きれいな作品だったけど、カメラがぐらぐらしてて目が回りかけたんだった。

・ほんで話はというと、うーん、ジョジョー的な作品。ラブが交錯する話なのであります。レスリーの前に現れるそれぞれの人物像を美しく描き出している。

・これには原作があって、中国では超ベストセラーの「シャチョウ(←社長ではない)英雄傳」が下敷きになっているそうです。なので、知っていればスイスイと人間関係が頭に入るであろう。だけど、どうもこの話は、人物を借りてるだけで本編とは関係なさそう?

・王家衛のいい意味での思わせぶり演出を楽しむ映画かも。ミーハー的には、美男美女俳優の豪華コスプレカタログを見せて頂いた感じでウレシイ。

・もろにラブなんだよね〜。愛がテーマにどどーんと来るとちょっと無口になる私であった。松阪慶子(!)でないけれど、あれも愛、これも愛ってなわけで、そうかーそういう愛の形もあるんだねフムフムと思うだけの自分の感受性の乏しさが寂しくなってしまうのであります。

・ラブが苦手というのは、不本意なのですが。情緒不足と言われているみたいでさ。
正直な感想を申せば、どう感じていいのか困ってしまったのであった。

・なんで中国でワイヤーアクションが盛んなのか、ちょっと分かったような気がする。この話にはちょっとしか使われてないけど(愛の話だから)、中国のヒーローは宙を自由に舞い、超能力を使っていたんだそうな。それを表現する策が、ワイヤーなんですね多分。必然で生まれた技術なのでは。
日本でもイナバの白ウサギなんかを映像化すれば、ワイヤーでびしばし決めた大スペクタクルロマンが撮れるかも。

・レスリーは美しかったです。
ああ大晦日、返す返すも大晦日。
今年はいい年だった。来年もグッドイヤーになるよう努力しよう。
来年からは生まれ変わる!(←ン十年言い続けている言葉)

ぎりぎり年内にラストサムライ見れました。

【ネタバレあります】

●ラスト・サムライ
The Last Samurai(2003)

〈年末大出血(?)あらすじ〉
南北戦争で名前を上げたものの、心の傷が癒えない男オルグレンは、野心的な日本人実業家・オオムラにスカウトされ、西洋化が急ピッチで進む日本に辿り着く。彼に託された仕事は、新政府にとって目の上のたんこぶであるサムライ閣僚・カツモトを葬ること。吉野において両者は相まみえるが、サムライ軍団の気迫に寄せ集めの軍隊は散り散りに、オルグレンはひとりカツモトの里で捕虜となる。素朴な生活を営むサムライの村人たちとふれ合ううちに、いつしか心穏やかになっていくオルグレンであった。しかしカツモトが閣議に呼ばれることで、状況は一変する。オルグレンのとった行動とは?彼の魂の行く先は?

・渡辺謙がすごい!とCMでやっているので、過剰に期待していましたが、謙さんは普通にすごかった。でも謙さんってけっこう声が高いんですね。
何年か前の「北条時宗」の時のほうが、迫力があったような。お寺のシーンでは、『時輔を殺せぇぇ〜』(怖)を思い出しました。

・さすが天皇のアドバイザー、英語もペラペラなのね。それだけ外国語に精通してたら、もっとグローバルな視点が持てそうな気がするけど、わかっちゃいるけどやめられないのがサムライスピリッツ。男の美学(?)。

・オルグレンの設定が良く出来ているので、感情移入がしやすかった。過去の傷からカツモト側に傾倒していく過程もなるほどーと思ったし。

・ものすごいお金をかけて、スタッフも良く勉強して当時の雰囲気を出してるのに、やっぱりなんか違和感を感じてしまう。パームツリーとか、ゴルフ場みたいな合戦場とかね。だけど、それがかえって映画らしくていいかな。「本物」よりも「本物らしい」方が、想像を掻き立てられるもんね。

・オオムラさん、うまいですね。英語も演技も。大いにムカつかせて頂いた。

・トム・クルーズはカッコイイですね。もう当たり前のように。
しかし、トムはボコボコにされても心を動かされませんが、笑顔を見せると「ウッ」となります。私は。さすがハリウッドスター。ラストシーンの微笑みに、ああオルグレンさんは救われたんだね、とじーんとしました。

・友人が言うには、宍戸開はオルグレンと小雪の子孫だそうだ。

・制作者が愛情をもって題材を取り扱ってるのと、テーマが分かりやすいうえ、チャンバラシーンも迫力があり、面白いものはこうして作られるというのがわかって、良かったです。

・とはいえ、恥ずかしながら私は自国の歴史にとても疎い。他国の歴史にはめっぽう暗い。この話がどれくらい信憑性があるのかわからんのが辛い。
ホビット村のように、サムライ村のファンタジーだと思えばいいか。
勉強しよっと(←絶対しない)。

・この話、大河ドラマで見てみたいなぁ。登場人物を増やしてさ。主役はトムでは無理だろうから、今NHKに貢献してるパックンとか。んー。タイトルは「ラスト侍!!」とかで。
脚本はジェームス三木か。てことは、カツモトは西田敏行?

2004年もがんばるぞ!おー。
実家に帰ってきました。せっかく色々プランを立ててたのに、風邪ひいた。クリスマスは苦しみマスのだー。ああ、ヒドイ目に合ってしまった。
もうこのままいつもどおり、だらだら正月に突入するのだろうなぁ。
ラストサムライも見に行くつもりだったのにー。
つくづく病気はつまらん。来年は健康に留意しよう。

●千と千尋の神隠し(2001)

〈サクッとあらすじ〉
引っ越し先に向かう途中で立ち寄った古いテーマパークで、千尋は別世界に迷い込む。そこは神様の温泉宿だった。両親を豚に変えられた千尋は、謎の青年の助けも借りて、なんとかしようと奮闘する。

・さすがアニメは色がきれい。赤みがかった温かい色合いで、和む。

・ので、誤魔化されるけど、割とゲロい描写あり。ゲロゲロゴボゴボ。あんまり考えないようにしよう。キャラクターの造形もリアルだったら気持ち悪そうだ。

・色んなものがオブラートに包まれているのに、文明社会への批判はダイレクトに出てて、やっぱりそこが言いたかったのかなぁ。宮崎版ゲゲゲの鬼太郎なのでしょうか。

・少女の成長物語とか言われていたけど、千尋って最初からしっかりした良い子じゃん。何がポイントなのか、私にははっきりわからなかった。感受性不足かな…。なにか深いものを含んでいると思うからいけないのかも。
かわいらしい話とも言い切れないし、そうか、この座りの悪いモゾモゾ感が制作者の意図なのかも。

・湯婆婆、顔でかい。

・夜汽車を待つ駅のシーンは好きです。この心細くなるような、だけど立ち去りがたいような情景には見覚えがあるぞ。

ということで。

●銀河鉄道の夜(1985)

〈ちょっとあらすじ〉
家計を助けるために働く少年(この場合猫)ジョバンニは、お祭りの夜、突如現れた不思議な列車に乗り、銀河を巡る旅に出る。そこには親友・カンパネルラもいた。次々と現れる見たこともない情景に驚くジョバンニ。そして旅の終わりに彼が知った事実とは…。宮沢賢治原作。

・「千と千尋〜」の夜汽車のシーンを見て、この映画のことを思い出したのです。私の心のアニメ。よく友達と『ラッコの毛皮が来るよ〜』とか言って遊んだものだ(懐)。『なんだ、これはお菓子だ』とか。

・ますむらひろしさんの猫の絵と、細野さんの音楽が絶妙。この話は夜のシーンばっかりなので、バックは暗いんだけど、ぽつぽつ現れる電柱の明かりとか、お祭り広場の鮮やかさ、さぎが雪のように舞い落ちるシーンとかがかえって引き立ってます。

・ファンタジーオンチの私がなんでこの映画が好きなのかと考えると、「死」が非情に崇高に美しく描かれているからかも。宗教的な側面もあるけれど、それとは別に去っていくものの辛さや、魂の行く先などについて想像してしまいます。

・「死」はどんなにがんばっても、逃れることが出来ない。それを受け入れて、生きていくしかないという当たり前すぎる現実に気付かされたのが気に入ったポイント。

・とは言っても、やっぱりアニメは絵が命。なにはともあれ猫のキャラクターが好きなのだった。学校の先生はスミレ博士だし。アタゴオルのアニメが見たいなぁ…。
なんで猫やねん、と思った方には面白くなかったでしょうね。

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