ビデオ屋で渡されたバッグが汚いとき、なんとなく悲しい。

●ズーランダー
Zoolander(2001)

〈あらすじリラーックス♪〉
異世界的トップモデルのズーランダーが、暗殺事件に巻き込まれて、洗脳されたりパンツが脱げたりトリップしたり、フランキーゴーズトゥHollywood!

・なんて内容がないよーんな話なんでしょう。

・面白いことは、めっちゃ面白い。カメオ出演は豪華なのに一途なまでのくだらなさ。ズーランダーの成りきり具合に、キッチュなムガトゥ。オシャレなセットに、懐かしのBGM。かなり感激します。

・んだけど、なぜかこう大人しい印象なんですよね。ほんとのばかじゃないというか、計算された笑いというか。きっちり作り上げられた笑いでベン・スティラーはバランスのとれたクールな人だと思いました。もちろんそういうプロの笑いも大好きなんですが。

・最近お気に入りの泥臭い「あんたらアホやなー」系ではない。ソフィスティケートされたコメディって感じ。ローマ字でAHAHAHA!っていう。

・コンピューターをパコパコ二人で叩き続けるところなんかはコントですね。あとムガトゥのビジョンがぐるぐる回る洗脳シーン。あーゆうプリミティブな感じは単純におかしい。

・字幕の謎。おねぇ言葉の人とそうじゃない人は、どうやって決めたんでしょう。ヘタしたら、全員おねぇ口調でもおかしくないんですけど。それだと趣旨が変わるからでしょうか。

・しかし収穫だったのは、ウィル・ファレルです!この人には「うっ!」ときましたよ。この芸達者ぶりはなんだ。調べると、去年のクリスマスにエルフに育てられた人間に扮した映画がヒットしたそうな。そのタイトルも「ELF」。うーん日本で公開しないかなワクワク。

・しかしさらに驚いたのは、“ジョージ”のお父さん役がジェリー・スティラーで、ベン・スティラーのホントのお父さんだったことです。いやー映画って観てみるもんだ。

・オマケのズーランダーモデル養成学校のCMはかなりオカシイ。入会特典セット欲しい〜。

X-MEN

2004年7月16日 アメリカもの
最近アメコミに興味があるので。

● X−メン
X-MEN(2000)

〈あらすじ自由自在〉
ミュータントが迫害される近未来。過去を失ったナイフ男ウルヴァリンが巡り会ったミュータント集団Xメンは、過激ミュータント・マグニートーと人類の間で傷つきながら戦っていた。そして彼らはマグニートーの陰謀を阻止すべく立ち上がる。

・中途半端に知識が入っていたので、ウルヴァリンの武器は爪だと勘違いしてて、イメージ的にはギネスに出てくる『生まれてから一度も爪を切ってない』ような人が戦う話だと思ってた。それってあんまりカッコよくないよなーと。そうか、ナイフか。

・この原作は何でも40年以上のベストセラーだそうですね。すごい。なんとなくどこかで聞いたような設定があちこちに…と感じたけど、むしろこれが本家だったのか。色んなところへ影響を及ぼしているのがわかりました。

・悪玉のアジトが洞窟だったり、味方ミュータントがスタイリッシュで、敵方ミュータントが悲しくもグロテスクだったり、いかにもコミックベースなのにうまいこと重厚感を出している。クロームメッキ風の画面が雰囲気に合ってました。

・ウルさんの髪型はなんとも言えないですね。逆さ絵みたい。ワイルドサリーちゃんのパパ。なのにちょっと笑うだけで、お人好し度がアップ。荒んだ人生の割には人なつこいし、ワンコみたい。さすがウォーでガンス。

・ミュータント・ハイ、いいなあー行きたいなー。ホグワーツより面白そう。でもかっこいいミュータントになれたらいいけど(ストームみたいに)、鼻毛が異常に伸びて鞭になるとか、耳から放水するとかの特技だったら嫌だな…。能力は選べないのね。そういう悲しいミュータントをマグニートーが救済するのかなぁ。本当のところ、誰が悪いとは言えない話ですね。

・しかし、一段落してやっとウルヴァリンの過去話が、と期待したらあらっ。2を観ろってことか。そうなのか。

・私としてはローグとの絡みが面白かったので(プラスとマイナスでナイスカップル)この辺りを発展させてほしいのですが。同じヒーローものでも、スパイダーマンとは色合いが違いますね。アメリカですべてが起こっているという点では同じだけど。ま、「アメリカン」コミックだからそれはしょうがないか。
アクセス表示を見ると新選組絡みのキーワードが多いようです…。
そうです、今週は池田屋ですよ!
近藤が斬り、沖田が吐く(血をね)、新選組のハイライト。
見逃すわけには行きますまい。
毎年家での大河の視聴率はほぼ100パーセントですが(除去年)、なかなか今年のはいいですよ。近藤さんも迫力が出てきたし。
再来年は「山内一豊の妻」らしいですね。
とにかく大河ドラマはたくさんのキャラクターを出して、賑やかに派手にやってもらいたいものです。
何年か前の「北条時宗」も、結局なんだかわからない話だったけど、スケールが大きいということはわかった。もうあのあたりまで時代を遡ることはないのかなー。

……

そのかたわら、「フレンズ」をコツコツと見てるんですけども。
めちゃくちゃ好きというわけではないですが、
キャラクターに馴染むと親近感がわくので、やめられない。
ロスを最初に見たときは、すごい顔の人だ!と思いましたが、今ではかっこよく見えます。そんなもんですね。
今のところチャンドラーが好きです、鬱陶しいところが。
みんな好きですが、レイチェルだけちょっと違和感があったのですけど(見れば見るほどリンゴさん@ハイヒールに見えるし)ロスのガールフレンドに嫉妬するあたりで気に入りました。
とにかくこうやってまとめて見られるのは、嬉しい限り。
オンタイムだと、次が気になってソワソワするもんね。
それが醍醐味とも言えるけど。
●ガープの世界
The World According to Garp(1982)

〈欲望という名のあらすじ〉
類い希なる出自のガープは、超個性的な母親の元で感受性豊かに育つ。やがて母は半生を綴った本を出版、ベストセラーとなり時代のオピニオンリーダーに。その影でガープも作家として歩み始めるが、彼らの周りでは常に様々なことが起こり…。

・ばらばらにしたら、それだけで3本ぐらいの映画が出来そうなエピソードばかりで成り立っている話ですが、劇的なことが起きているわりには大げさな描写ではないので、詰め込みすぎだとは思わない。むしろ、なるほどこれがガープの「世界」か、と納得。

・なによりもジェニーが面白い。良い悪いを超えてスゴイ母、人間だ。劇中でも言ってたけど、時代が求めた人というのはパワーがありますね。母は『欲望』(lust)を連発するけど結局それが何なのかを知らないわけで、とても無邪気、無垢、そしてタフ。子であるガープはちょっと控えめながらも、自己主張の強い青年。強い母と子の組み合わせって、こういうパターンが多いような気がする。ジェニーの世界と深く結ばれてるガープの世界。

・ヘレンの下りとか、自分だったらそれは納得いかんな、と思うこともあるけど、ガープワールドはそれでいいんだろう。人生は悲喜こもごもなのね。ガープの場合は悲喜爆裂って感じだけど。

・グレン・クロースは綺麗。こんなに美人さんだとは知らなかった。この人がジェニーみたいなぐらいピッタリの配役。ジョン・リスゴーはくりいむしちゅーだった。

・余韻が残る話で、しばらくガープの世界で遊べます。「グレートマザー物語」の要素たっぷりだけど、湿っぽくなくていい。オチも悪くないと思う。ガープならそれは有りえる。

・ポールの歌もグー。アーヴィングの原作も読んでみようかな。
●デスペラード
Desperado(1995)

〈流しのあらすじ〉
ギターケースに武器満載、二丁拳銃もいなせに決まる復讐魂。標的はアイツだけだが、近寄ると巻き添えを食うぜ、下がってなドガガガガドンドンバヒュッ!
あっ皆死んじゃった。

・中盤ぐらいから、制作者が満面の笑みを浮かべてこの映画に携わっている風景が、見たわけでもないのに、頭の中を走馬燈のように駆けめぐりました。イヤッホー楽しいな、そうっスね!もっとやっちゃう?やりましょうよ〜、みたいなの。

・まったくストーリーは無用!ですねぇ。最後の方に殺した人間を悼むようなセリフがちょろっとあったけど、あれってとってつけたんでしょ?そういうエクスキューズがなくとも、現実とは次元の違う話だからいいんだけど、またそこがかわいらしいかったり。

・バンデラス、座高低っ。それともベルトを上げすぎてるのか。かっこいいですねー。あんな服、絶対日本人には似合わない。野性味ブリンブリンなのに、口が『ちゅう』型でキュート。

・好きなシーン。
ナイフ男が、ナイフで電話番号を押してるとこ&腹巻きナイフ。タランティーノの酸っぱい顔。そしてつっこみどころは、助っ人登場から退場までの短い間にぎゅっ!と詰め込まれています。

・仕込みギターケースには笑かしてもらいました。そのうちまたがって飛んでいくんじゃないか。それはコメディだな。ぎりぎりのところでスタイリッシュさを保ってる。考えてみれば『仕込みナントカ』って、ワクワクさせますね。でも仕込みバッグより、仕込みギターケースの方が断然いい。ソフトケースはだめだな。

・ラストの落ちも、またこれが。いいですねー最後まで凝ってないストーリー構成で。しかし途中で物語を捨てていると、案外これが意外な展開で楽しめる。ブチョ。かわいい響き。

・香港映画の熱さと共通するものもあるけど、なにかやはり土壌の違いというのか、かさかさしてる感じがする。香港はもっちりねっちり。青い空と、黄色っぽい土のバックがメキシコってこんなとこなのか…と思わさせるけど、さすがに警察はいるだろう。

・面白かった!こうゆう『あんたら、アホやろ』と見終わった後に苦笑いできる映画は好きみたいです。

・この監督に影響を受けた人が、いずれもっと度肝を抜く映画を作ることでしょう。それも楽しみ。
●ハンニバル
Hannibal(2001)

〈ゲゲゲのあらすじ〉
逃げるレクター博士、追うクラリス。しかし内輪の妨害により孤立してしまう。クラリスは、レクターに伸びる違法な復讐の手を阻止しようとするが…。

・ゲー。

・ゲーー。そりゃないよレクターさん…。ついつい自分の頭を押さえてしまいました。切れ目が…。

・長い。ただ長いのみならず、薄気味悪く長い。そういうコンセプトの話だからそれはいいんだけど、さすがにくたびれた。たるんだ緊張の糸が地面すれすれでプルプルしてる感じで、とにかく早く着地を〜と願ったのであった。

・レクター博士はタフだね。でもタフなだけでなく、かなりマメ。キッチン仕事も軽くこなすし、殺人の下準備にも余念がないし、几帳面。移動も早い。どこでもドア並だ。

・病んだムードも楽しめるほうですが、なんだかこのまま続けばジェイソンになりそうで、サイコホラーというより最後のクライマックスあたり、もー怖すぎて笑えてきたし、笑ってしまうと単なるホラームービーなのでは。まだ紙一重か。原作を読んでないので、味わい方がわかっていないのかも知れないですが。
レクターとクラリスの関係も、微妙にわかったつもりになっているのですが気のせいかも。

・このクラリスさんにはなんだか思い入れられなかったなあ。しがんでも、固すぎる感じ。イタリア人の刑事は好きでした、卑屈な様子が。

・奇しくもエンディングでも7月4日。うわーい、楽しいな…。うう。
USJに行ったのでシリーズその一。

● ブルース・ブラザーズ2000
Blues Brothers 2000(1998)

〈これってあらすじ?〉
前作の続き。デジャブのように同じ。ただそこにジェイク(ジョン・ベルーシ)がいない…。

・ ユニバーサルスタジオのブルース・ブラザーズショウはけっこう楽しいです。車、追っかけました。

・正直なところ、前作を見たとき期待したほどの良さを感じなかったのですが、この2000を見た後、じわじわじょわーとやっぱりあれは面白かった…と感想が覆りました、かなり。

・やってることはほとんど同じ(時代が進んだ分だけCGも豪華)、キャストもノリも一緒のセルフリメイク、なのに「あ〜…」という一抹の寂しさを感じるのは、やっぱり一人足りないからかなぁ。思えば、エルウッドとジェイクが並んでいるだけでクールだった。子どもを使うのは飛び道具的でちょっと。

・第一作目から出演者にも観客にも均等に時は過ぎていて、みんな揃って同窓会、なのはいいんだけど、ジョン・ベルーシの圧倒的な不在感を全員で黙って再確認するついでに、あの時代は勢いがあったよなー…という遠い目モードへの切替スイッチ付き。この20年の間に、喪ったものってなんだろうルルー…とふと振り返る。

・やっぱり1をもう一度見よ。

・蛇足。そんなことをいいながら、ジェイクはエルウッドの弟だと思ってたんですよ。
●フォーン・ブース
Phone Booth(2002)

〈あらすじピザ〉
世渡り上手な宣伝マン・スチュを狙うどこの誰かもわからない
狙撃手。手口は狡猾、手段は冷酷、電話ボックスから一歩もでられないスチュに科せられた贖罪とは。

・初コリン・ファレルです。

・ほとんど主役しか出てこないので、彼に感情移入するしかないね。がんばれスチュ!ということなんだけど、彼はそんなに悪いヒトですかね。設定が小粒な男な割には几帳面に見えるし、堕落してるとまでは言わないし。ワルとまで行かないプチ悪が狙われるというところに、リアリティがあるのかなー…ちょっとわかんない。

・そんなことはともあれ、展開の盛り上げは楽しいです。訳のわからん理由で狙われるというのは、ワクワク度が高い。しかも最後までなんだかわけわからんのがまた不気味。

・アノ方、カッコイイですね〜。そうか、彼はこんなに渋くなったのか。24すら見ていないので、私の中では『ヤングガン』止まりだった。いつの話だ。

・告白のところで、意外なことを言って欲しかった!!
そんな当たり前のことを言うたらアカン!
実は観客が引くほどの罪が隠されてて、そりゃ狙われて当然だー的展開で→それでも「あなたを愛してるわ!」(by妻)でさらに引く…ってのはどうだ。そうゆう、どないやねん的ノリも嫌いではありません。

・内からも外からも丸見えの、公共の場でガラス一枚越しの緊迫感。これは公衆トイレや、温泉では成り立たない話です。ナイス着眼点。(露天風呂から絶対出られないシチュエーションてのも見てみたいけど…サスペンス?)

・あとから、あれがあーなら、あーなってそうなって…と色々思いめぐらせてしまいましたが、この長さでぱたぱた!とたたみこんで、どうだ!と言われると、面白いとしか言いようがありませんでした。

・蛇足。あの警部が鶴瓶に見えてしょうがなかった。
どしゃ降りで、ビデオ屋から出られなくなったので、
店内を巡回・物色しているうちに、おっと気になる新作を発見。
原題は『Old School』、
これは予告編を見て、アホムービーの予感がしたので
見たいと思っていたヤツだ。やったー。
と思ったら、驚きの邦題が。
それは、
『アダルト・スクール』。
あ、あだるとすくーる?

というのは、アメリカでは成人学校のことを指します。
非常に簡単に言えば、生涯学習センターのようなところで、
さまざまなことが学べる公共の場なのですが…。

映画の内容は、当然成人学校とはなんの関係もなく、
むしろフラタニティ(大学の周辺にある友愛寮みたいなもの。グリークサインの屋号付き。アルファとかフィとか)で、はちゃめちゃやっちゃうよーん、という話みたいです。
主人公が大人だから、アダルトにしたのかねー。
いやー、オモシロイ邦題だ。ちょっとツボ。

実際は、『アダルト』のうしろにシンボルマークがついてて、
ここがコメディ・パロディしてるんだけど。
ナンダカナーな邦題ですが、個人的にアダルトスクールには思い入れがあるので、つい笑ってしまいました。
見ずともすでに内容の半分は楽しめたような気がする。
今度見よ。(←今回はていっぱいだった)

機嫌良くビデオ屋を出ると、さらにドカ雨。
雨に唄えばをハミングしながら帰るニートな午後三時。
スタジオパークに堺雅人が。
ヨン様風の頭は、思った以上に流行っているのかしら。
やっぱり、彼は時代劇のヅラの方が似合うような。
現代劇をやってるところを見たことがないからなー。
アイドル以外の俳優がメインを張るのが難しい昨今、
人気を糧にしてシブーイ役者になって欲しいなあ。
あ、なんだファンだったのか。
それにしても、司会の黒田アナ、
青木さやかの芸風に似てるような気も。
ゲストに呼んで並んで欲しい(←並べたがり)。

……

『新しい風』、ものすごい勢いでたたみ込まれて終わってしまった。
余ったピースがたくさんこぼれてるんですけど。
こういう題材の話を三ヶ月で終わらすのは無理がある。
アメリカみたいに、有象無象のキャラクターをがんがん出して、一年でも二年でもやって欲しいなー。
ジェットコースタードラマは吉田栄作のオハコなのにもったいない。
んが、面白かったです。
パンチ・ザ・モンキーを聴きながら、ジムでざくざくウォーキングすると大変調子がよろしい!
(私が持ってるのはより抜きじゃないんだけど)
あとは懐かしのエイティーズを編集中。
音楽聴きながらにやついている変な人が鏡の中に。自制自制。

……

カスピ海ヨーグルトをもらったのです。
牛乳を入れて、増殖するのをじーーっと見ていたら、あっという間に月日が過ぎていた…というのはオーバーですが、
なんだかついつい固まる経過が気になるにくいアイツ。
目に見えない菌がうじゃうじゃ増殖している所を想像すると、
なぜか愉快、目が離せません。
…相当疲れているか、暇なのでしょう。
そうやって増えたのを、毎日消費しているという行為も
何やら不思議だ。
………増えていくのがお金だったらなぁ。俗俗。

……

映画を見るぞ!
暑いけど見る!
蒸し暑いけど、疲弊してるけど見るったら見る〜。
●ホワット・ライズ・ビニース
What Lies Beneath(2000)

〈あらすじ降霊祭〉
大学教授の妻クレアは何不自由ない暮らしをしていたが、隣家の夫婦喧嘩をのぞき見したことをきっかけに、心の闇に落ちていく。そして封印されていた過去の記憶が、霊とともに甦る…。

・前々から思っていたんですが、邦題ってどういう基準に則ってつけられているんでしょう?例えば、『シュレック』『スクール・オブ・ロック』、そのままカタカナにしてても違和感ないからこれで行こう、というのは想像に難くない。しかし、コレはどうしてなんだろう〜、一見して何のこっちゃわからないと思わなかったのでしょうか映画会社の人は。訳しにくいからこのまま行っちゃえってことかな?
でもそういうときこそ大胆な意訳が生きるのでは…。今どき、『愛と哀しみのホニャララ』みたいなこともないだろうし、気の利いたタイトルをつけても良さそうなのになぁ。うーん、謎だ。
カタカナにしたときの字面がダサいじゃないの、特に『ビニース』って。ハリソン・フォードの知名度が高いからあえて小細工しなかったのかな〜。

・導入部が長〜い。あんだけ引っ張っておいて、隣のカップルは普通(?)だったってのはちょっと物足りない。エオウィンにもっと活躍して欲しかったので、そっちがらみで事件を起こして欲しかった。その方が純粋にサスペンスだし。

・ヒッチコック監督へのオマージュなんだそうで。またオマージュ。別にいいけど。ヒッチコック作品を見たことがないので、膝をぽん!と打つことがなかったのが残念だー。オマージュ映画って、一見さんが仲間外れになっちゃうからちょっとサミシイ。元ネタを見ればいいことなんですけど。見ますよ。

・奥さんがスピリチュアルな方面に爆走していくのもなんだか違和感が。オカルトなのかサスペンスなのかどっちかにしてほしかった。というのも、また勝手に心理サスペンスものだと思っていたからです。見る前に先入観を持つのはやめよう。

・ ハリソン・フォードはニヒルに笑っても、ウヒヒと笑っても、あまり印象が変わらないのはなぜ。

・あんたらあんなに仲良かったじゃん…。最初無意味にいちゃいちゃしてるのかと思ったら、後の崩壊への伏線だったのか。それにしても、設定は割と俗っぽい話ですね。とにかく浮気はやめておけということでしょうか。あんたのせいで仕事をやめたのよッ、なにーお前が結婚したがったくせに!とか。夫婦の問題はみのにおまかせ。

・悪い(悪く見えないけど)ハリソンと、目が据わったミシェルが見られて面白かったデス。
●フライド・グリーン・トマト
Fried Green Tomatoes(1991)

〈あらすじカフェ〜サスペンス風〉
ストレス気味のエブリンは、病院で出会った婦人に昔話を聞かされる。『駅前カフェ』にまつわる波乱に富んだ女性達の人生に耳を傾けているうちに、エブリンは徐々に自信を取り戻していく。そして、その話には重大な秘密が隠されていた。

・これも長い間見たいと思っていた映画です。見ない間に勝手にストーリーを作ってしまってました。こんな(ラストが)コワイ話だったなんて。

・エブリンとイジーという女性の話の二重構造になっていて、なかなか面白い取り合わせなのですが、特にエブリン(キャシー・ベイツ)の口を半開きにした表情とか、いかにも人は良いけど煮詰まってる主婦っぷりが良かったです。

・イジーみたいな人が味方についてくれると頼りになるだろうねぇ。この人、繊細すぎてはたから見てるとはらはらするけど、身内には徹底的に味方してくれる。ルースとイジーの関係はうらやましいかぎり。

・トマトの揚げたの、あんまりクローズアップされなかったのでもっとよく見たかった。作るの簡単そうだから今度やってみようかな。でも畳の部屋で食べてもなぁ雰囲気出ないしネ。

・エブリンが立ち寄るスーパーマーケットが『なんとかBeef』って名前だった。ダイレクトなネーミング。実際アラバマにはあるのかしらん。それから彼女の通っていたセミナー、笑えるけど、本当にあるんだろうなーああいうのって。

・差別・DVなどシリアスな問題などを絡ませつつも、エピソードが童話的な話で、最終的にはほっこりするエンディングかと思いきや、予想を裏切る『女達の完全犯罪』。ギャー!なんてほっこり。まぁしかし考えてみれば童話には残虐性はつきものだし、これが揚げトマトの(かなりキョーレツな)スパイスなのかも〜?

・だけど私がもしエブリンで、イジーに傾倒していたとしても、あの告白を聞いて「ウフフフ」なんて笑える度胸があるかどうか。とてもさわやかに終わっちゃったけど、あのあとイジーを連れて帰ったら、エブリンの旦那さんはど〜するのかなぁ。

・ほほぅ、と頷くお話でした。南部の雰囲気がなんとなくわかった。かな?
情報に疎いもので知らなかったのですが、「犬と歩けば」という映画が公開されていたんですね。
主演がココリコの人。
セラピードッグをめぐるハートウォーミングストーリーのようですが、それはさておき、主人公の名前が
岡村靖幸。
田中直樹が→岡村靖幸。
にわかにバックが紫色にならない?
いやいやいや、やるねぇ。
ニヤリとドキドキ。ニヤドキ。

………

あんまり関心がなかったCGアニメの世界ですが、「シュレック2」にはアンテナがむくむく。
長靴をはいた猫が私を呼んでいる。
びっくりしたにゃー♪のペロと並ぶかも。かわいい。

………

「新撰組!」で新見たかしじゃなくて新見錦役の相島さんがこないだトーク番組に出てて面白かったんですが、三谷幸喜曰く、追い詰められる男を演じると彼は天下一品らしいので、もうすぐやってくる『新見錦アワー』が楽しみだな〜。
あと密かに見続けている「新しい風」(こっちが新見たかし)がどうやって終わるのかも気になるところ。

十戒

2004年5月31日 アメリカもの
●十戒
The Ten Commandments(1956)

〈希望の国のあらすじ〉
旧約聖書の出エジプト記をモチーフに繰り広げられる壮大なロマン。

・前から見たいなーと思っていたけど、いかんせん長いので躊躇していた作品に思い切ってチャレンジ。感想は…見てよかったです。

・チャールトン・ヘストンは、実は「ボウリング・フォー・コロンバイン」で初めて見たので、おじいちゃんでインプットされていたのですが、筋骨隆々、若い時代があったのね(当たり前だけど)。

・ネットで色々解説を拾って見ると、おしなべて『スペクタクル』という評価。確かにスケールはでかい。近代映画だったら、うまくできているCGとか特殊効果の部分が、自然に見せようとしている分、かえってわかってしまって興ざめすることもあるんですが、この時代の特撮は(今見ると)余計なごまかしがないだけ、清々しくもバレバレで、それがなんだかいじらしいほど効果を上げています。ああ、これが娯楽映画だ!という感じ。

・好きなシーンは、ついにモーゼ達がエジプトを去る歓喜の場面。このイマジネーションは楽しい。老いも若きも(死人も)家畜も膨大な量の荷物を抱えて、希望に満ちたmilk&honeyの約束の地へ。このごちゃごちゃした賑やかさのディテイルに感心。これがスペクタクルの醍醐味か。そして引き連れて行く人々の多さにビビるモーゼが対照的。

・ゆる、揺る、ユル・ブリンナーが、ひゃ〜かっこいい〜。すごい個性的(?)な髪型とヘルメットでもばっちり自分のファッションに。ピーコもびっくり。しかし性格は単純すぎないか、王妃に振り回されて。そういえばセットも衣装もとても凝っているのはわかるけど、女性の服装がどうもモダーンすぎて、背中にチャックがあってもおかしくなさそうだ。よく考えれば、英語を喋ってるのもなんかおかしいし、大体みんな白人だし、これって極端に言えば三国志をアメリカ人がやってるみたいなものでは?と、見始めて10分ぐらいは思っていましたが、そういう些末なことを払拭するのが、エンターティンメントスペクタクルロマンの力技だ!いつの間にか忘れてました。

・預言者はつらいなあ。モーゼだってエジプトの王子として育ったわけだから、その地と民に愛がないわけがない。しかし、いったん神の声を聞いてしまったら、もう人間としての感情に振り回されるわけにいかないということなのでしょうか。預言者の苦悩は誰にもわからん。その点、ラメシスやナフレテリはlove&hateにぶんぶん翻弄されてて、結局身を滅ぼすというドラマティックさ。せっかく奴隷を解かれたのに、仲間割れして不満を言い出したりする人間らしさ。こうやって改めて見るとエクソドスは劇的エピソードの宝庫。ロードムービーの原点かも。

・DVDのおまけコーナーに1956年版の予告が収録されていましたが、これがなかなか面白かったです。

・あ、もちろんこの映画の目玉ともいえる海が割れるシーンも良かったですよ。
知らなかった、DVD借りて見るまで、ロスとモニカが兄妹だったということを!
うーむ、いったい私は今まで何を見ていたのだろう。フレンズの話です。

……

なんだか妙に面白そうな気がする「キューティ・ハニー」。
きちんとB級目指して作ってる感じがするんだけど。

……

見たかった映画がなんだったか思い出せないでいて、むずむずしてたんだけど、思い出した。あれだ、「サンダーパンツ」。
いつか見てみたい。覚えとこ。
カンヌの報道で、久しぶりにマイケル・ムーアを見た。
前に"Shame on you!"とか言ってたときと比べて、ずいぶん大きくなっているような。
そういえば、遡って「ボーリング・フォー・コロンバイン」の時と比較すると、さらにさらに巨大化しているような?
まぁお太りになられただけのことなんでしょうが、どうも単に『太った』というよりも、二人羽織りのような大きくなり方ではありませんか?誰か入ってんのかしら。

だけど賞を獲るたびに監督がどんどん大きくなっていったら…それで新たなドキュメンタリーが撮れるんじゃないかと想像してしまっただけの話でした。
見た!

●スクール・オブ・ロック
School of Rock

〈移民のあらすじ〉
ジャック・ブラックが叫び、怒り、踊り、そして大いに歌う!ロック兄弟船!(ウソ)

・ジャック・ブラック様〜!

・うまくできている話だと思います。あまりロックヒストリーに(も)造詣が深くないので、ニヤリとすべき場所はあちこちに見受けられたにも関わらず、ついていけないのがものすご〜く残念だった!デューイ先生にレクチャーして欲しいー!

・なんかねー、彼の動きと表情がすごくオモシロイ。きっと普段でもあんな感じで、素なんだろうなあ。寝ころんでる背中がまたプルンプルンだ。

・もっともっとわけわからんキャラクターだったら良かったなーと、ちと思ったり。生徒を利用していたことを悪いと思ったりしないで、『パワフル嫌な奴』で終わっても、私は好きさ。

・こどもたちに演奏を指導するシーン、アマデウスみたいで良かったワ。でもロックが好きで好きでたまらないのに、才能がない…サリエリだったのね。拍手喝采を浴びたのも、こどもたちのおかげ。実は虚しい。でもデューイは行くのね、ロックの道を。

・J.Bはほんとに目が笑ってない。なんなのだ、いったい(笑)。

・もっとねちっこい(?)話だと思っていたのですが、なかなか爽やかでした。こどもたちの初々しさで、ジャック光線を中和したのか。次回作も楽しみ♪
●フィラデルフィア
Philadelphia(1993)

〈あらすじと愛情と〉
弁護士ミラーに仕事を依頼しにきたのは、同業者のアンディ(トム・ハンクス)。エイズを理由に不当解雇されたことで裁判を起こしたいという。自らの偏見に引き受けるべきか悩むミラー。しかしともに戦うことを決意する。裁判は耳目を集め、その間にもアンディの病状は刻々と進んでいく…。

・話の頭からすでに主人公はエイズで、本人も状況を承知済みという導入なので、とても展開がスピーディ。時間もさくさく進み、おおげさな仕掛けがないぶん、ひたひたと迫り来るものがあります。

・ところでタイトルの「フィラデルフィア」なんですが、アメリカンヒストリーに長じていないので、この重みがよくわからない。「大阪」というタイトルで下町人情物語を綴るとか、そういうスタンスなのか…違うだろう。

・フィラデルフィアはアメリカが独立宣言をした歴史上栄えある都市。ということで、劇中でもこの街でこの裁判が行われることには深い意義がある、みたいなことを言ってた(ような気がする)し、そういうシンボリックな土地柄で、正義が維持されたことがアメリカ国民にとって、原点回帰を促してさらに感動的なのかも。

・けれども、土地に関してはピンとこなくても、話が進むにつれどんどん白く&細くなっていくトム・ハンクスのワンクッション置いた熱演や、人間くさいデンゼル・ワシントンを見てるだけでも味わい深い。

・アンディの置かれている状況は厳しいけれど、家族愛には恵まれているのが救い。これをあえて苦しいシチュエーションにしたら…上映時間が4時間ぐらいになってしまうか。

・法廷モノのイメージ=緊張感がみなぎる演出ではなく、どちらかというと全編を通して監督がうちわでそよそよと何かを扇いでいるような雰囲気(わかりにくいたとえ)。

・しかし、アンディとパートナー(バンデラス)って、落ち着いたカップルだね。バンデラスはムフって感じだけど。

・蛇足。相手側の弁護士役の人は、ギルバートグレイプで、ジョニーを誘惑してた人(メアリー・スティーンバージェン)だ。知ってる顔を見つけるとちょっと嬉しい。この方、樹なつみの(昔の)漫画に出てくる色っぽい女に似てる…。
●ジャッキー・ブラウン
Jackie Brown(1997)

〈あらすじ110番街〉
銃器密売人オデールの金を運ぶスチュワーデス、ジャッキー・ブラウン。警察にマークされ、オデールにも狙われる。必死にピンチを切り抜けるジャッキー、そして大胆にも金を横取りし、警察の目も欺く作戦を思いつく。

・世間はキル・ビル一色なのに、なんでか旧作品。

・確か映画館で観た覚えがあるのですが、そのときはどうもピンと来なかった。どこをどう面白がったらいいのやら、と思いまして。現在見直してみると、かなり気に入りました。面白いじゃないのよ。自分では変わってないつもりでも、なにかが違う今の私なのかも。

・モテモテジャッキー奮闘記。逆境から抜け出そうとするジャッキーが生き生きしていくのを見るのは痛快でした。なんでかマックスのシーンがいつもエモーショナルでしっとりしてるのがおかしかったんですけど、それは何かへのオマージュというやつなんでしょうか。

・部下に恵まれないSLジャクソンがお気の毒。デニーロのふにゃふにゃキャラがお気に入り。

・これぞ『映画の中の登場人物』という感じ。

・タランティーノ監督には、なんかいつも『わ〜い♪』っていう描き文字がくっついてるようなイメージが。作品からも、この『わ〜い♪』が飛び出してきて、こっちにも乗り移り、『わ〜いわ〜い♪』にふくらむ相乗効果があるようだ。『わ〜い』の無邪気さもちょっとの差で嫌味になるものだから、監督のさじ加減が難しいところ。「キル・ビル」でも『わ〜〜〜い♪』の嵐かな?見てみよう!

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